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【知っ得】選挙にかかわる計算問題②衆議院の比例代表制:「拘束名簿式」と「重複立候補」

選挙にかかわる計算問題

 (1)比例代表制:ドント方式

 (2)衆議院比例代表制:拘束名簿式 ★

 (3)参議院の比例代表制:非拘束名簿式

 

前提知識

衆議院参議院では比例代表制の仕組みに違いがある。

衆議院比例代表制は、「拘束名簿式」「重複立候補」という仕組み

 

小選挙区で落選した候補者が、比例代表に重複で立候補していた場合

 →比例で「復活当選」するケースもあり

 

 →政党は複数の候補者を「同一順位」にすることができる 

  その場合は「惜敗率」で判断

 

惜敗率」= その候補者の得票率 ÷ その選挙区での当選者の得票数

※ただし、小選挙区での得票数が有効投票総数の1/10以上でないとだめ

 

問題② 衆議院比例代表制について

A党から3人、B党とC党からそれぞれ1人当選した。

以下の場合、各政党の当選者はそれぞれ誰か?

なお、小選挙区についてはB党、C党は1つの選挙区にそれぞれ一人ずつ立候補し、A党は3つの選挙区に候補者を立てたものと仮定する。

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【解答】

・A党は比例で3人当選。

A-1氏は比例だけで、名簿順1位だからまず当選。

名簿順位2位のA -2氏は、500票しか獲得していないが、当選者が1000票という設定だから、有効投票総数の1/10以上という条件はクリアしていると考えられる。とすると、名簿順位の3位の二人よりも各得票数は少ないが、順位が上なので当選。

名簿順位3位のA -3氏とA -4氏は惜敗率でA -4氏の方が上。したがって、A-4氏が当選。

これでA党は3人の当選者で充足。

 

・B党は比例で1人当選。

B党は、名簿順1位のB-1氏が小選挙区で当選したので、名簿順位2位のB-2氏が当選。

 

・C党は比例で1人当選。

C党は、名簿順1位のC-1氏が小選挙区で落選。

わずか100票しか獲得していなくて、有効投票総数の1/10未満なので、たとえ名簿順1位であったとしても当選とはならない。

したがって、名簿順位2位のC-2氏が当選。