【今日の時事問題】格差の実相 その6の2
先生、仕切り直しです。非正規の人って、何%なんですか?
おっと、早速来たね。大雑把に言っておよそ4割かな。
えっ、そんなに多いんですか?
そうか、 多いと感じるんだね。男性は2割程度だけど、女性が5割を超えているんだな、これが。結果として全体で4割が非正規雇用。基本的には右肩上がりで増えてきているよ。
そうだね。「派遣切り」なんてな社会問題が起こったりしたものだから、そう思ったりするかもね。でも、「派遣社員」自体は、バブル崩壊後の2000年前後から増えたものの、現在、全労働者の2.5%程度。数の上ではそう多くはない。で、非正規雇用で最も多いのは「パート」。これまた厚生労働省のデータを見てみよう。
「パート」が非正規雇用の半分近くを占めているんですね。次がアルバイト・・・先生、パートとアルバイトの違いはどういう点ですか?
パートとアルバイトはどちらも法令上の定義がなく、どちらも法律上は「パートタイム労働者」という名称でひとつに括られるそうだ。
パートタイム労働者とは、「1週間の所定労働時間が、同じ事業所に雇用されている正社員などと比べて短い労働者」という意味。賃金も、時給制や日給制という形を取るケースがほとんどかな。
でも、求人としては、パートとアルバイトという2つの言い回しがあり、求人募集をパートで出すか、アルバイトで出すかは企業側の判断に委ねられているようだ。慣習的に、主婦を想定している場合はパート、学生やフリーターを想定している場合はアルバイトで募集する傾向にあるようだね。
パートタイム労働者とは、「1週間の所定労働時間が、同じ事業所に雇用されている正社員などと比べて短い労働者」という意味。賃金も、時給制や日給制という形を取るケースがほとんどかな。
でも、求人としては、パートとアルバイトという2つの言い回しがあり、求人募集をパートで出すか、アルバイトで出すかは企業側の判断に委ねられているようだ。慣習的に、主婦を想定している場合はパート、学生やフリーターを想定している場合はアルバイトで募集する傾向にあるようだね。
そもそも派遣社員ってどういう勤務形態?
確か、派遣会社があり、そこに登録し、そこから仕事の紹介を受けて働くものだと・・・
そうだね。派遣社員は「派遣会社」と雇用契約を交わし働く。就業先からすれば間接雇用ということになる。
これに対して、契約社員は就業先企業と直に契約を交わすもの。就業先からすれば直接雇用。いずれも、 パートタイム労働者と違ってフルタイムで働くことが基本で、月給制でパートタイムと比べると給与はやや高めに設定されている。
ただし、基本的には、雇用期間に定めがあり、契約社員の場合は一回の契約に付き3年まで。
もっとも、契約更新で3年以上の勤務もありのようだ。派遣社員も同じ派遣先企業で働けるのも3年までというルールがある。有期雇用という点では、「無期限」の正社員とは異なるということになる。
これに対して、契約社員は就業先企業と直に契約を交わすもの。就業先からすれば直接雇用。いずれも、 パートタイム労働者と違ってフルタイムで働くことが基本で、月給制でパートタイムと比べると給与はやや高めに設定されている。
ただし、基本的には、雇用期間に定めがあり、契約社員の場合は一回の契約に付き3年まで。
もっとも、契約更新で3年以上の勤務もありのようだ。派遣社員も同じ派遣先企業で働けるのも3年までというルールがある。有期雇用という点では、「無期限」の正社員とは異なるということになる。
様々な働き方があるんですね。それぞれ働く側からも、雇う側からもメリット、デメリットがあるんでしょうね・・・
おっ、君鋭いね。パートを希望する子育て世代もいる。中小企業より大企業に勤めたいので、派遣社員でもかまわない、という人もいる。
高齢者の場合も、やっぱパート程度で・・・という人が多いんでしょうね。さっきのデータにも、「近年、非正規雇用労働者に占める65歳以上の割合が高まっています。」ということが指摘されていました。
ただ君、ちょっと注意が必要だよ。確かにそうかもしれないけど、それはパートであろうとも働く高齢者自体が増えてきたからじゃないかな?その結果として、非正規自体が基本的には増加してきているということだけど、ただし、高齢者が非正規を「余儀なくされている」訳ではない。で、それにミスリードされてしまうと、若者の「非正規雇用」も多いことなどが見えなくなってしまう。
厚生労働省『労働力調査(詳細集計)2020年(令和2年)平均結果』によると、非正規雇用の割合は、確かに65歳以上が76.5%と高いけど、15歳~24歳も49.2%と高い。25歳~34歳は23.5%、35歳~44歳は27.6%、45歳~54歳は31.3%、55歳~64歳が45%と、一旦正規が増えるもののまたじわりじわりと非正規が増えているという状況だ。
厚生労働省『労働力調査(詳細集計)2020年(令和2年)平均結果』によると、非正規雇用の割合は、確かに65歳以上が76.5%と高いけど、15歳~24歳も49.2%と高い。25歳~34歳は23.5%、35歳~44歳は27.6%、45歳~54歳は31.3%、55歳~64歳が45%と、一旦正規が増えるもののまたじわりじわりと非正規が増えているという状況だ。
えっ、若者は厳しい環境に置かれているんですね。先生、でも、私はやっぱ正社員からスタートがいいな。
先生、でもここのところ下がってきているじゃないですか?
確かに。で・・・?
あっ、そうか。ここのところ非正規で働く高齢者が増えてきたから!!!それで、不本意の割合が減ってきたのかも。
そうだね、「非正規の労働環境がよくなった」とは思えないもんね。数字のマジック・・・。
%では半減したけど、数としては半減してませんものね。依然として、210万人の労働者が「不本意」な労働環境にいるということ自体が問題ですよね。
おっ、君、鋭いね。素晴らしい。で、具体に「就職氷河期世代支援プログラム」なんてな取り組みもある。
先生、具体的な施策が大切なんですね。
おっ、君はやっぱり鋭い。それが行政の仕事だよ。行政っていうのは、具体的な施策、問題解決の仕組みをつくってなんぼの世界だと思うよ。でも、まだまだ取り組みが十分ではないし、取り組むべき労働問題もたくさんある。
で、もうひとつだけ深掘りしたいのが・・・
で、もうひとつだけ深掘りしたいのが・・・
先生、失業率のことでしたよね。
そうそう。でもまた時間を食っちゃった。次回にしようか。
えっ、また先延ばしですか?
いやいや、急がば回れ・・・ってことじゃよ。読者のためにも優しいブログにしなきゃ・・・ね。
はい~。