「三つで括って覚える経済」 ⑦財政政策
①ビルトインスタビライザーの意味、一般会計の歳出割合、財政投融資、税制度といった基本的な分野だけでなく、②税制不足のための国債発行、③累積債務拡大にかかわる問題点、といった現状の課題が問われるようになった。
- 財政の3大機能
- 予算
- 一般会計予算 歳出 トップ3
- 一般会計予算 歳入
- 第二の予算
- 税金
- 税制の3つの原則
- 消費税
- 国債
- 国債の売買
- 債務残高問題
- 公的債務残高 2021国際比較
- 財政の硬直化 問題点3つ
財政の3大機能
租税を徴収・行政サービスを提供・民間の経済活動を補う
①の機能
→ 公共財の提供
②所得配分の機能
③の機能
ビルトイン・スタビライザー :累進課税制度と制度
・ポリシー :公共事業と増税・減税
不況時は、upか downか
・公共投資 は( )
・社会保障給付は( )
・税金 は( )
その他、「定額給付金」等を実施する場合も
予算
1月に召集される通常国会で審議 3つの予算
①一般会計予算
現在100兆円規模
②特別会計予算
「年金」、「道路」、「財政投融資」など18
実は一般会計より多い、実質250兆規模の予算
それぞれ個別の会計ごと財源があり、年金は年金の保険料
「内部留保」があり、の埋蔵金と呼ばれたことも
③政府関係機関予算
日本政策金融公庫 国際協力機構など
※当初予算・補正予算・(暫定予算)
一般会計予算 歳出 トップ3
① 33%
② 24%
③ 16%
※社会保障費は、この国からの歳出と、の保険料とからの保険料で賄う
一般会計予算 歳入
税金と国債の比率
①税金 : ②国債 = () : ()
※2009年は、リーマンショック後で 国債 > 税金
第二の予算
第二の予算 =
かつては郵便貯金と年金積立金を原資としていたため規模が大きかったが、現在は
を発行して13兆円規模
・・・ところがコロナ禍に対応するため40兆円規模に拡大
特殊法人等に「投資」と「融資」をし、民間ではなかなかできないことを支援するもの
支援と社会資本の整備が主 不況の時は「増やす」
※原資が「」ではないことに注意
税金
国税と地方税
主な国税3つ
※国税における比率
★2020現在、消費税がトップになったことに注意
主な地方税3つ
直接税と間接税
主な直接税3つ
主な間接税3つ
①消費税 ②酒税 ③たばこ税
※日本の直間比率 67:33
→およそ7 : 3かな
税制の3つの原則
①公正であること ②中立であること ③簡素であること
①水平的公平と垂直的公平
・所得税は「」
→制
・消費税は「」
→一方で、あり
②1990年、経済活動の妨げにならないよう、所得税・法人税引き下げ
③所得税は職業によって徴収方法が異なる → 不公平感
※1053トーゴーサン
964クロヨン問題
消費税
1989 3%の消費税導入 ← 1985による円高不況
1997 5%
2014 8% (地方消費税1.7%を含む)
2019 10% 食料品と新聞はで8%に抑えておく
国債
①建設国債
等に
②特例公債(赤字国債)
原則発行則禁止。その都度を制定して発行。
③の原則
ハイパーインフレのおそれがあるため、公債を日本銀行が「直接」引き受けることは原則禁止
ただし、一旦市中に出た公債を日銀が買い取ることは可能
・・・と言うより現在大量に買い取り中
※国債の国際的な格付け
債権返済の信用度:日本の格付けは高くない
→利子での発行とならざるを得ない
国債の売買
低下? 上昇?
①国債が大量に売り出されると
→国債の価格は()
②国債の利回りは()
→この結果、住宅ローン等の金利は()
③金利を低くし経済回復を図りたい日銀
債務残高問題
景気低迷・税収不足から公債残高が1000兆超えにも拡大
GDP500兆円の2倍以上
①「建設公債」以上の「」の発行
※その国債を、何と日銀が600兆も引き受けているという異常な状態
②毎年償還しつつも、それ以上の赤字国債を発行
③基礎的財政支出は赤字
※プライマリー・バランス
政策に必要な経費が、税収等(公債発行による借金は除く)によって賄えられているかどうか
プラスなら公債の発行に頼らずに、その年の国民の税負担などで国民生活に必要な支出が賄えられていることに
公的債務残高 2021国際比較
総額
① 約2400兆円
② 日本 約1300兆円
③ 中国 約750兆円
GDP比
① ベネズエラ 約300
② 日本 約260
③ ギリシア 約200
財政の硬直化 問題点3つ
①機能の低下
②将来世代への負担
③公債とマネーストック
・・・以下はなかなかピントこないかも知れないが・・・
(1)公債発行とマネーストック
「公債によって民間にあるお金(遊休資金)が政府に吸収される」
→マネーストックは(増える? or 減る?)
→マネーストックは
(2)マネーストックの増減
マネーストックは、「金融機関」を通じて経済全体に流通している通貨量
→国が遊休資金を吸い上げてしまうから(増える? or 減る?)
→マネーストックは
(3)クラウディング・アウト
公債は、購入した銀行や一般の投資家にとって「資産」であっても、
「」じゃないから、マネ―ストックにはカウントされない
=銀行は貸出可能なお金が減る
→通貨量が減ると、金融市場を通じた企業への資金提供が不足、民間企業への投資が抑制されかねない
※これを特に「クラウディング・アウト」と呼ぶ
(4)
→そこで、現在取っている手が、日銀が、国債(資産)を買い上げ、
それを化すること
=減じたマネーストック以上の通貨を金融機関に供給することで、民間企業への融資を促進させようとしているということになる。
=国が吸い上げたお金を、日銀が民間に戻しているという訳だ。
ある意味、国債発行の問題点を克服するための苦肉の策であるが、前に触れたように、中央銀行がこうした大量の金融資産を保有した状態は、もちろん異常で資源配分を歪めてしまう恐れがある。
※日本は、こうした不健全な財政状態を是正するため、国の歳出削減、消費税アップ等を進めているが、「小さな政府」にしようとすると、様々な難題が生じ、リーマン・ショック、東日本大震災、コロナ禍・・・と、「大きな政府」として課題克服に努めなくてはならない状況が続いている。
※赤字? or 黒字?
一方で、「政府の財政は」だが、日本は「投資立国」で、世界一の「債権国」である。350兆円の ・・・