【知っ得】経済分野の計算問題 ⑥GDP・GNP・NNP・NI
前提知識
GDP:「国内」総生産→日本国籍を持たない労働者が生み出した、財・サービスも集計される。
国内の外国企業も含む。
GNP:その国の「国民」がある一定期間に生産した財・サービスの合計のこと。
その国の領域内で生産された所得に加え、日本国籍を持つ人が海外で財・サービスを発生させた場合も含む。
NNP:「国民」純生産
NI :「国民所得」 ※より、純粋な1年間で新たに生産された「付加価値」
頭に入れておきたいのは以下の公式
★GNP=GDP+[海外からの純所得]
★ NI= 国民総生産額 - 中間生産物 - 固定資本減耗費 - 間接税 + 補助金
では、以下の問題に取り組んでみよう。
問題1 国民総生産(GNP)の計算
【問題】
A国には缶詰製造業者・缶詰販売会社・消費者だけが存在すると仮定する。缶詰製造業者は他国からみかん10億円を輸入して缶詰を作り、缶詰30億円で販売会社に卸した。販売会社は消費者に50億円で販売した。この場合の国民総生産を求めよ。
【解説】
缶詰製造業者の付加価値は30億-10億で20億。販売業者の付加価値は50億-30億で20億。
よって、国民総生産は40億。これは楽勝かな。
問題2 データから数値を計算
【問題】
以下のデータに基づき、それぞれの値を求めなさい。
①国内総生産GDP →( )
②国民総生産GNP →( )
③国民純生産 NNP →( )
④国民所得NI →( )
【解説】
(1)①GDP
まずは国内総生産GDP・・・これが求められないと全てが答えられない。
で、どう計算する?実は何てことない・・・計算する必要なし。
なぜか・・・
答えは「三面等価の原則」
→生産と分配と支出は同額
「国内総所得」が480と出ているので、それがそのまま①のGDP
(2)②GNP
GNPは、GNP=GDP+[海外からの純所得]という公式を思いだして
480+10=490
(3)③NNP
NNPは GNP-固定資本摩耗
490-80=410
(4)NI
NIは NNP-間接税+補助金
410-35+10=385
問題3 国民所得の計算式
この問題を作っていて、間接税が「水平的公平」といったようなことを授業で再確認したことを思い出し、案外以下のような問題も出るかも・・・と思ったりもした。
どういうことかと言うと・・・
国民所得は以下のような式で求められる。空欄の適語を入れなさい。
答えは間接税。
問題4 間接税(消費税)に関する正誤問題
間接税である消費税は現在国の財政にとって大きな比重を占めるようになってきたが、上記のように国民所得では削除される。しかし、逆に言うと、GNP/GDPには算入されている!!!ということで、以下のような正誤問題も考えられる。
答え
→✕ ○ ✕ ✕