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【今日の時事問題】議員立法と少数派政党

前回、今国会では、政府が作成・提出した法案が全て成立したことに触れた。

 

fukuchanstudy.hatenablog.com

 

そもそも法案は立法権のある国会、国会議員しか提出できないのではないかと思っている受験生もいたかも。

 

 

内閣は予算の作成、外交関係の処理のほか、内閣法制局による審査を経て法案を国会に提出することができる。○か✕か。

 

立法権は国会にあるが、法案は内閣も提出することができる。議員立法より多く、成立率が高い。

所管する各省庁から案が作成され、「内閣法制局」で様々な角度から審議され、閣議決定を経て、国会に提出される。

 

なお、「現代社会」では、

「内閣が国会に法案や予算案を提出することは禁止され、議員のみに法案や予算案の提出が認められるようになった。」

なんていうトンデモナイ問題が出されたりする。もちろん✕。

 

一方で、今国会では、議員立法の提出法案も多かった。

以下の正誤を判断してみよう。

近年、提出数、成案数ともに、法案は議員提出法案が内閣提出法案上回るようになった。○か✕か。

提出数は議員立法が多い年もあるが、成案数は内閣提出法案が多い。成案数の違いは、内閣法の優先審議の原則や、野党議員が提出したものは時間的制約があると審議さえされないといったことが背景にある。内閣提出法は内閣が政策実施上から制定をめざすもの。

 

一方、議員立法は実生活の必要性から、国民の間から出てきた要望を吸い上げたものが多い。「子どもの読書活動の推進に関する法律」も、多くの人々の熱い思いを吸い上げてできた議員立法で、この法によって学校図書館の整備も進んだ。個人的には議員立法がもっともっと増えることが望ましいと思う。

 

なお、現代社会の問題に以下のものがある。

「議員の立法活動を補佐するために、政策秘書の制度が設けられ、議院事務局や国立国会図書館などにもそのための部局が置かれている。」

現代社会も時には教科書にない事項を判断させることがある。現社を侮ることなかれ。○である。国会議員が国費で採用できる秘書(公設秘書)には、公設第一秘書、公設第二秘書、政策担当秘書という3つの役職があり、このうちのひとつ。

 

では、議員立法はどの程度の議員が集まれば提出できるのであろうか?

○以下の空欄を埋められるだろうか?

 

議員立法

 衆議院で(     )人以上、参議院で(     )人以上の議員の賛成で法案を提出することができる

 (予算が伴う場合は50以上・20以上)

 

衆議院で( 20 )人以上、参議院で( 10 )人以上の議員の賛成で法案を提出することができる

 

となると、少数政党の場合、議員立法もできないということになるのか、と言うと、そうでもない。政党を超えた超党派議員立法もある。

 

今国会で成立したその一つが、「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法案」。障害者が日常生活や災害時に必要な情報を得られるようにして、健常者との情報格差の解消を目指すもので、略称では「情報バリアフリー法」。これには、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う、れいわ新選組の舩後靖彦参院議員がかかわったとのこと。

 この法案は、参議院では厚生労働委員会で審議されたが、実は、厚生労働委員会は、少数会派のれいわには割り当てがない。舩後議員は文教科学委員会に属しているが、今回は法案作成にかかわったことなどから、与野党が特例として厚生労働委員会での約10分間の質疑を認めたとのこと。なかなか粋な計らいではないか。

 

しかし、「常任委員及び特別委員は、各会派の所属議員数の比率により、これを各会派に割り当て選任する」ということなので、少数政党の場合、参加できない委員会もあるという厳しい現実は変わらない。ということで、併せて、少数派の現状についても知っておきたい。

 

最後にもう一度繰り返すが、国民の間から出てきた要望を吸い上げた議員立法は意義深い。田中角栄元首相は議員時代33本の議員立法を成立させた、これが史上最多とのこと。そんな馬力のある議員はもう出ないのかなぁ?