【今日の時事問題】戦後史を俯瞰(中間テスト対策)
受験生諸君、この機会に戦後史を俯瞰しよう
3年生は1学期中間テストが近づいてきていると思う。政治経済は、「国際」あたりが範囲の学校もあるかもしれない。ウクライナ戦争で国際について関心を高めたはずだから、戦後の歴史をしっかりと俯瞰してほしい。
「三つで括って覚える現社・倫政」では、戦後の歴史を冷戦終結の1989年で大きく2つに分け整理しているので、ぜひ活用してほしい。
戦後の歴史については、現社、政経ともに、「並べ替え問題」が出題されることもある。
以下、「基軸」となる年号を示すので、インプットしておこう。そして、それを踏まえて、簡単な並べ替え問題を出すので取り組んでみよう。
国際政治 基軸年号
1945 ヤルタ会談・・・冷戦開始
1949 NATO
1950 朝鮮戦争
1955 アジア・アフリカ会議 平和10原則
★1962 キューバ危機
※1963 部分的核実験禁止条約
1965 ベトナム戦争 (~73)
※1968 核拡散防止条約
1973 第四次中東戦争
1979 イラン革命 ソ連アフガン侵攻 米中国交正常化
※1987 中距離核戦力全廃条約
★1989 マルタ会談・・・冷戦終結 中国天安門事件
1991 ソ連の解体
※1996 包括的核実験禁止条約(CTBT)(未発効)
★2001 同時多発テロ →アフガニスタン攻撃
2003 イラク戦争 2011イラクから撤退
2011 アラブの春
※2017 核兵器禁止条約(NATO加盟国、日本等未加入)
2019 ISほぼ壊滅するも、シリア内戦は終結せず
2021 アメリカ、アフガンから撤退
2022 ロシアによるウクライナ侵攻
・・・戦後の国際秩序を否定するかのような暴挙
問題演習
解答
①BDAC
②DCBA
戦後史のインプット方法
ちなみに、共通テストでは、国際政治だけの並べ替えではなく、国際経済の並べ替えもからめた複合的問題が出題されている。国際政治、国際経済、それぞれの「流れ」が分かっているか、横断的に問われているが、まずは、政治なら政治、経済なら経済で、それぞれの基本的な流れをインプットしたい。
その際、年号と事項を闇雲に覚えるのではなく、大きな流れの中で位置づけながらインプットすることが大切。最初に触れたように「三つで括って覚える現社・倫政」では、戦後の歴史を冷戦終結の1989年で大きく2つに分け整理していると述べたが、冷戦とポスト冷戦それぞれにも流れがあり、それをとらまえておくことが必要。例えば、以下のような流れだ。
こうした流れを、それを象徴する事項とともに頭に入れておくとよい。
例えば、
・「アメリカ世界の警察官をおりる」は2021年のアフガニスタンから撤退・・・といった具合だ。
また、10年刻みでいくつかセットにして覚えておくのも手だ。
・1991年ソ連解体→
・2011アラブの春
あるいは、4度に渡る中東戦争などは、世はころんで虚しく涙(48・56・67・73)と語呂合わせで覚え、
さらに 涙涙で泣くに泣けず(73→79) ベトナムから勝利なき撤退→ソ連がアフガニスタン侵攻・・・などと、関連付けてしまうというのも、私がよくとる常套手段だ。
今の受験生は世界史が必修だが、世界史は覚える量が他の科目より多いため、受験ではやや人気がない。現在の高校1年生からは世界史必修でなくなった訳だが、しかし、「戦後史」は極めて大事な知識。現社・政経の教科書に出てくるもの程度は、ぜひ血肉化したいもの。
予想問題
最後に、ソ連・ロシアについて。この機会に、ソ連・ロシアが起こしたものを並べ替えられるか、取り組んでみよう。来年度出題される可能性は高いぞ。
解答
③CDAB
ここで大事なことは、地図でもってその場所を確認しておくこと、できれば付箋に手書きで略図を書き教科書に貼っておくこと。こうした地道な勉強があとで生きてくる。