【共通テスト対策】フクフクちゃんの現代社会・倫理・政治・経済

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【今日の時事問題】日本の「円安」が止まらない。その6(「実質実効為替レート」という指標) 

前回、ビックマック指数とか、内外価格差といった指標に触れたが、もう一つ新たな指標を追加として取り上げておきたい。「実質実効為替レート」というのがそれである。「数値が高いほど対外的な購買力があり、海外製品を割安に購入できることを示す指標」だが、結論から先に言っておくと、そのレートが50年ぶりの円安水準になったとのこと。言い換えれば、円の購買力が弱くなったということなのだ。

 

これは、国際決済銀行(BIS)が2月に発表したもので、1月の実質実効為替レートが、67.55となり、1972年以来の低水準となったそうだ。

1972年の前後について確認しておくと、1971年に「ニクソン・ショック」が生じ、1973年から主要国が「変動為替相場制」に移行した、転換期の頃のことだ。強いドルに守られて高度経済成長してきた日本に対して、「そろそろ一人前になってくれ」と、日本社会が荒海のなかで独り立ちに向けて漕ぎ始めたばかりの頃のこと。

 

その後、オイルショックなどの波も乗り越え、1985年にはプラザ合意によって、実力以上の円高となった。その後円高不況を回避するために金融引締をするとバブル景気が生じた。1991年にバブルは崩壊したが、1995年には実質実効為替レートは150を超え、円の購買力はピークを迎えた。しかし、その後、バブル崩壊後の景気低迷とデフレによって、それが現在は半減したということだ。

 

ただし、プラザ合意に象徴されるように、円が過去高すぎる評価を受けてきたので、その修正を経て50年ぶりに「元の水準に戻った」という見方をする論者もいるが、「独り立ちに向けて漕ぎ始めたばかりの頃」に戻ったということは、かなり危機感をもつべきではないか、と個人的には思う。

 

では、そもそも「実質実効為替レート」とはどのような指標なのか?ということだが・・・その計算式も含めて、受験生にも分かるように説明しようと右往左往してみたが、これがとてもやっかい。そのため、時事問題の更新が中断。こんな時は潔くギブアップしたほうがいい場合もある。

 

そこで、とりあえず、二カ国間の為替レートではなく、貿易や「物価変動」も加味して調整した通貨の実力を測る総合的な指標・・・といったところでとどめさせてもらう。大事なのは「物価」を考慮したという点だが、袋小路に陥って時間を浪費してもいけない。意味合いだけは掴んでもらって、深入りは避けておく。

 

 しかし、経済の学習が一通り済んだ時期に、グラフなども提示しながら解説に取り組んでみたいとは思っている。案外、共通テストでは、こうした教科書に出ていない指標をヒントを与えつつ解釈させてくることもあり得る。

 

 今は混乱するといけないので、とりあえずは、こうした指標も注目されだしたということだけ伝えておく。